環境地理学研究室では,環境と人間とのダイナミックな関係に着目しながら,地域・地球環境の変化あるいは改変をいろいろな時・空間スケールの局面でとらえて,総合的に理解しようとする研究を展開しています.そのため,自然地理学を基礎にして,土壌生態学,植物生態学,植物社会学,微生物学,林学,環境化学などの諸科学と密接な連携を保ちながら,幅広い研究活動を行なっています.研究手法としては,フィールド・ワークを主体とし,現地での土壌調査,植生調査,動植物調査,水質調査,聞き取り調査などの調査・モニタリング観測を基本として,リモートセンシングデータ等の利用・解析および現地で採取した各種の環境試料の理化学分析なども行い,研究データを取得しています.
私たちの研究室では,自然環境の中でも特に土壌および植生に着目したフィールド研究を実践しています.地球上で私たち生物が生きつづけるために必要な環境要素である"土壌"は,自然と人間の営みが複雑に絡み合ってできています.また,"植生"は土壌をはじめとしたその他の自然環境と密接な関係を持ちながら成立しているとともに,人間生活とも相互依存関係にあります.そして,土壌や植生は地表面での物質循環の主体となって,私たちの暮らしに欠かせない環境を形づくっています.環境地理学研究室を希望される学生・院生の皆さんには,まずは皆さんの目線で自然環境や自然と人のかかわりについて,不思議に思ったり,疑問を持ったりして研究室を訪問いただくことを期待しています。
環境地理学研究室の大巡検(地理環境科学調査法Ⅲ)についてはこちらを参照してください.
環境地理学研究室では土壌,植生,水文などの自然環境や人と自然とのかかわりに関心を持つ大学院生を広く募集しています.過去に大学院へ進学された方は,東京学芸大,埼玉大,京都大,法政大,専修大,明治大,日本大,立正大,共立女子大,早稲田大,東京都立大(首都大),奈良大,信州大などの出身で、必ずしも地理学を専門としてきた人ばかりではありません。他分野で学んでこられた方も歓迎します.
大学院への進学を希望する方は,大学院説明会(毎年5月ごろ開催)にご参加いただくか,大学院入試(夏季試験、冬季試験)を受ける前に,教員などへ連絡をしてください.また,来学いただければ過去の入試問題を閲覧することも可能です.大学院入試の詳細については、東京都立大学 都市環境科学研究科HPにて募集要項をご覧ください。